第三波到来と騒ぐメディアだが

 北海道で新型コロナウィルスの感染者と称する検査陽性者が増加し、東京の1日の数を上回る状態になってきている。マスコミ各報道は、第三波の到来と騒ぎ始め、知ったかぶりの識者たちが、GoToキャンペーンの制限などまで言い始める状態だ。相変わらず、『お化け怖い』と根拠もないのに、公共の電波を使って尤もらしく危機感を煽り始めた。なんとも、いい加減にして欲しいものだが、多様性を尊重する世の中において、人の口に戸を立てられないので、冷静かつ、客観的に真相を考察したい人に向けて、発信したいと思う。このラインより上のエリアが無料で表示されます。

 まず、GoToキャンペーンが人の動きを活発化させる感染拡大の諸悪の根源であるかのような説だが、これには全く根拠がない。人が動けば、確かに接触機会は増え、感染リスクは高まるのは確かだが、データ上その様な兆候は見えていないのである。

 例えば、東京都がGoTo解禁になり初の週末の賑わいがあったのが10月の3・4日。だが、筆者自身も経験したが、その前週の9月末の4連休、この時の高速道路の渋滞は凄まじいものであった。群馬にGOLFに出かけ、普通に帰路に就く予定が、高速道路の渋滞が、年末年始と同等、それ以上の渋滞で、往路1.5時間の道が、6時間要したのだ。つまり、その時期から東京地区でもデジタル的に人の動きが活発になったのだ。その後、週末毎の高速道路状況を確認していたが、流石にそこまでの混雑は無くとも、明らかに人出は多くなっていた。つまり、GoToが原因であれば、10月中旬には飛躍的デジタル的に感染増になって然るべき状態だったが、実際は影響がなかった。

 東京解禁の前も、GoToによる感染影響は顕著ではないと言う状態だったのだ。従って、今、感染数が増加した原因としてGoToを持ち出すのは、荒唐無稽と言っても良いだろう。

 では何が原因で感染者数が増えているのだろうか。そのことを理解するには、基礎知識としてPCR検査は何を検出しているのか、その仕組みを理解しておく必要がある。

 PCR検査は、採取された検体に存在する該当のウィルスを化学的に繰り返し処理にて増殖し、その量を測る。その量が予め決めた量を超えたら陽性で、それ以下であったら陰性と判定される。お気付きだろうか、人に対する感染の有無ではなく、ウィルスの存在の検出、量の測定でしかないのだ。

 いや、そんなこと言っても、ウィルスが検体から検出されたと言うことは、感染だろう、という誤解がものすごく多いだろう。ウィルスが存在しても、その時点で感染では決してないという真実から目を背けてはならない。感染とは、鼻やのど、目などの粘膜を通じて、増殖され、人体に侵入して初めて感染となるのだ。

人は、流行性感冒のウィルスに接していても、その時点で風邪をひく訳ではない。不摂生や体力低下などで、粘膜で外敵を防ぐ免疫反応が機能低下して体内への侵入を防げず、感染する、つまり風邪をひくのだ。

 ウィルスは非感染の状態でも存在するのは、接触感染のカラクリを考えれば分かるだろう。人体に関係なく存在するウィルスを手で触り、口や鼻に運んで、粘膜から人体に侵入して感染するのだ。
 そうやって考えると、感染する前の状態のウィルスが検体に紛れ込んで検査で検出され陽性判定されることだってあるのだ。それこそ極論を言えば、手すり等の表面を採取しPCR検査にかければ陽性判定されることだってあり得る。まさか、手すりが感染したとは誰も言わないだろう。これは科学的誤差による偽陽性ではなく、正常な検査判定であり、実は無症状感染者と言われる多くは、この現象による陽性判定者なのだ。無症状なのは、当たり前、感染していないのだから。

 冬季に突入し、気温も下がり湿度も下がっている。この状態では、ウィルスの生存期間は伸びるのであり、検査によって前述の非感染の陽性検出数が増えるのは自明なのだ。

 また、当然ながらウィルスの生存期間が伸びるのと、体調不良に陥りやすい季節であることを合わせると、感染リスクが高まるのも当然であり、冬季に感染が増加するのは至極当然のことなのだ。

 つまり、今現在の感染拡大は気候条件によるものであり、GoToの要因があるとは到底思えないのだ。だから、本来原因ではないGoToは制限するべきではないし、活動自粛も必要ない。もちろん、だからと言って感染予防対策を怠ることはあってはならない。

 緩みと言う言葉は使いたくないが、夏場マスクでの熱中症リスクを必要以上にメディアで煽った結果、気温が下がり熱中症リスクが低下しても、マスク着用率は戻るどころか低下の一途だと、肌感覚で感じる。マスクの効用は長短あるが、飛沫拡散防止、この1点において、感染リスク低下に効果があり意味がある。しかし、目の前でマスクを外し、大声でしゃべるシーンを見かけることが実際に増えてきたのは、リスクが拡大している現象なのだ。

 更に、軽い体調不良でありながら、大丈夫という自己判断で濃厚接触者を増やす行為も増えてきている。

 これらの行為は、GoToとは全く関係ない。ニューノーマルの定着が問われる局面である。ニューノーマルの定着のためには、不必要に無根拠のリスクを煽ることが逆効果であり、正しく対応することに尽きるのだ。

 そして、個々人の心がける最大のポイントは、風邪をひかない様に体調管理を心がけることだ。ウィルスの存在確率は確かに高まっているだろう、であれば感染しなければ良いのだ。粘膜を通じての人体侵入を防ぐ、これは第一免疫機能なのだ。体調面を万全にし、免疫力を高める。実は、この免疫力はワクチンでは高めることが出来ない。栄養管理であり、充分な睡眠や適度な運動、日光浴そしてビタミンD摂取が効くだろう。
 そして、日常の手洗いうがい、鼻洗浄などなど、一般的な感染予防行動、これで感染リスクをできうる限り下げる。

 現在の重症化率や致死率を考えると、新型コロナウィルスだけを考える必要は無く、むしろインフルエンザも含めた冬季を健康に過ごす、ニューノーマルで乗り越えるべきであろう。

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