中井学、飛ぶ鳥跡を濁してのUUUM退所に物申す

UUUMゴルフは私も楽しく視聴させて頂いているYouTubeメディアである。看板娘のなみきちゃんの100切挑戦、としみんの白ティーから70台挑戦、こころちゃんのミッドアマ挑戦、進藤大典プロキャディとなみきちゃんペアによるスクランブル競技挑戦、プロバド、各種レッスンなどなど、豊富な企画がウリだ。

そのUUUMゴルフと立ち上げ時期から3年間契約していた中井学プロが、昨年末契約を継続せず、独自のチャンネルを立ち上げた。円満退所、ではなく、3年間の不満を曝露した動画を投稿したのだ。その内容に対して、UUUMゴルフ側は事実と反するとして、法的措置も検討すると発表した。

新たな中井学チャンネルには驚異的な登録者(13日時点で15万人超)が集まっているとのことだ。しかし、ゴルフを愛する立場から、そして、危機管理経営の観点から言わせてもらうと、中井学プロは、早急にUUUMゴルフに対して謝罪し、謝罪動画を投稿して円満に和解するべきだ。争って得られるものは感情面以外に何もなく、失うリスクは計り知れない。

逆に、UUUMゴルフの立場から言うと、この言われ様には黙っている訳にはいかないだろう。明らかな損害が生じるだろうからだ。実際、既に何万という登録減が発生している様だ。

では、正しい認識の為にも、中井学プロの言い分を動画からの情報で客観的に検証してみよう。

<退所を決断した理由>

  • 本当に苦しい3年間だった、苦しみの方が勝ってしまった
  • やりたい仕事が出来ない、やりたいレッスンが出来ない
  • ゴルフの楽しさを伝えて、ゴルフに恩返しがしたいが、理想から離れていく

ゼロからの立ち上げに賛同して、協力した立場としての苦悩が推し量れる。創業から軌道に乗っていく過程でありがちなビジョンや方向性の乖離なのだろう。この内容だけなら、新たなステージに向けて双方とも理解し合って、リスペクトした状態での独立はあり得る。

<3年間の契約内容>

  • 契約は専属マネジメント契約であった
  • 対価の条件は固定給でインセンティブはなし

事実関係は、これだけだ。従って、チャンネル立ち上げのリスクを中井学は被らないが、逆にどれだけ成果が上がろうとも、その成果はUUUM側にあるという、ありがちな契約であり、文句の付け様は無い。途中、契約内容変更の話し合いはあった様だが、結論としてこの契約を更新している限り、固定給以外にインセンティブが無いのは当然である。

<契約変更の協議とその心情的背景>

  • 2年弱で赤字は解消したが、中井学はその事実を知らされなかった
  1. リスクのない固定給契約相手に知らせる義務は無いので問題は無い
  2. 累積損失解消しこれから収益拡大基盤に乗せる時期に、黒字化したから即インセンティブをよこせと言うのは虫が良すぎる
  • 頑張った事を認めてもらえなかった、ありがとうの感謝もない
  • お金の面は我慢していた、言い出せない空気感があった
  1. 極めて感情的で、真偽の程は定かではなく、立証も困難?
  • イベントなどの仕事の依頼は3年間で数件のみ
  1. このことで何が言いたいかは不明だが、動画制作の仕事は多数ある
  • マネージャーは付いていなかった
  1. 専属マネジメント契約だからと言って、必ずマネージャーが付いている必要性は無いはず
  2. 赤字立上げ、固定給で了解し契約していることからも了解の上に思える
  • 個人のスポンサー契約の一部もUUUMに共有を要求された
  • アドセンス、案件動画の収入は受け取らない条件で折り合う
  1. 専属マネジメント契約とは、事務所に所属した芸人の芸能活動を支援する一方、権利等の帰属を事務所側が持つ事が多いので、個人のスポンサー契約と言い切れるかどうかは協議が必要
  2. 対価は個々の交渉事項であり、固定給のみの契約もあり得る。
  3. どちらにしても、契約締結時点で双方了解している事項のはず
  • 3年間収入減、UUUMを敵対視するメディアが多く他の仕事が減少
  1. 事実としても、UUUM側に責がある事項ではない

まとめ

総論として、契約事項に関して、様々な協議はあったかもしれないが、少なくとも3年間に関しては、双方合意の契約として締結されているので、契約不履行などの問題性は感じられない。

勿論、今後の契約条件で合意できず、契約できない事はあり得るが、それは過去の契約に遡らない。従って、契約が合意に至らず、円満退所、というのは通常の話なのだ。

中井学プロは、UUUMとの契約前から知名なレッスンプロである。しかし、少なからずこの3年間、UUUMの中井学プロというブランドは確立されている。合意に至らずとも、静かに独立すれば、良かっただけなのに、周囲には賢明なアドバイスをする人間がいなかったのだろうか?残念である。

よくある専属マネジメント契約でのトラブルは、契約破棄後の権利の帰属に関する事が多い。契約時のブランドである芸名の使用禁止などである。しかし、今回その様な訴えはUUUM側から聞こえてきていない。中井学プロさえ、あんな告発をしなければ、少なくとも表面上は円満であり、双方に損害は生じなかったはずだ。

しかし、実際にUUUMは登録数が減少し、損害を被ってしまった。偽計業務妨害として訴える事も可能に思える。係争になって、どちらが勝つかまでは不明だが、争えば、間違いなく双方に悪印象、ダメージが残ることになる。そう、裁判の勝敗に関わらず、中井学ブランドもUUUMブランドも毀損する、いや、既にあの動画で一定の毀損はしているのだ。

ここに至っては、まずは、中井学プロからの謝罪が望ましいだろ。その上で、スポット契約でなみきちゃんの100切企画を継続し最後までやり遂げれば、双方のブランド力も回復するのではないだろうか。1ファンとしてなみきちゃんの100切は見てみたく、期待して止まない。